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2005年6月 7日 (火)

箱根強羅ホテル・感想

 …とってもいいお芝居だったので、早く感想を書きたい…と思っていたのですが、体が気持ちについて行けず。日曜の観劇は、日程的には安全パイなんですが、心身ともに観劇後のテンションそのままで、翌日から1週間が始まるので、、、仕事になりませんな(笑)。寄る年波を感じますわ(苦笑)。
 精神的には本当に満たされて、観劇前後のお友達とのおしゃべりも楽しくて、やめられないのですけどね。
 せめてプチ感想を、と思って書き始めたら、やっぱり長くなってしまいましたので、このまま行きます。

 笑いと涙、しみじみ、じわっとあったかい、そんなお芝居でした。
 音楽劇(プレイ・ウィズ・ミュージック)ということで、随所に歌が登場しましたが、マイクを通さない役者さんの歌声が、小編成のバンドが奏でる美しく優しい旋律に乗って、心にしみわたっていくようでした。
 日露のハーフでロシア語の先生役の麻実れいさんが素晴らしく、舞台に登場したときの華やかさ、歌声の優しさといったら!
 この先生と、元料亭の女将でホテルの管理人のおばちゃんが、他の登場人物たちを叱ったり励ましたり包み込んだりしながら、「本土決戦・一億玉砕」のバカバカしさをあらわにしていきます。
 その一億玉砕派の軍人たちがまた、滑稽で、おかしくて。外務省が密かに進めようとしているソ連との和平交渉を阻止するため、ホテルの従業員を装った工作員として潜り込む、という設定で、内野さん段田安則さんが好演していました。作者の井上ひさしさんが考えたのではなく、本当に当時の軍部が考えていたという、本土決戦作戦を軍人4人が何度も実演して見せるのですが、もう、おっかしくて!!その動きが可笑しいのはもちろんなのですけど、例えば、米軍の上陸に備えて、何千匹ものマムシを海岸近くの草むらに放しておくとか、そんなことを真面目に検討していたのかと思うと、また別の、哀しいようなおかしさを感じます。
 登場人物は他に、やはり従業員として雇われた、女学校を卒業したてのキャピキャピ3人娘。彼女らが、ちょっとしたことに喜んだりはしゃいだりしては、軍人たちに怒られてシュンとして、でも、いずれ来るだろう「本土決戦」の日に備えて胸の奥では悲壮な覚悟を決めているんだということがわかって、何とも悲しい気持ちにさせられたりしました。
 麻実れいさんと内野さんが、実は生き別れた異母姉弟で、麻実さんが歌う子守唄をきっかけに、思いがけず再会を果たします。が、戦争の早期終結を祈る姉と、一億玉砕を唱える弟は、再会の涙も乾かぬうちに大喧嘩。これがまた、可笑しくて笑えました。
 最後は、それまで皆が隠していた、それぞれの立場が明るみに出て、ドタバタ、混乱の極みを迎えます。その混乱を鎮めるため、無理やり歌わされる「困った時」という歌のメロディが、クリスマスの賛美歌
♪い〜ざ〜歌え い〜ざ〜祝え この恵みの時♪
でした。劇中歌は全て、既存のメロディに歌詞を乗せたもので、私が元々知っていた歌はこの1曲のみでしたが、ある意味混乱に陥った人々を救う役目をする歌が、救世主の誕生を祝う賛美歌と一緒、というのが、偶然にしても不思議な感じがしました。プログラムには、元歌として他の曲名が掲載されていたように思いますので、特に意図してはいないのだろうな、と思いますが。
 結局、ソ連はすでに対日本の参戦を決めていて、和平はならず、広島、長崎を経て戦争は終わります。生き残った人々は、傷や痛みを抱えながらも、明日に向かって笑っていくのだ、という前向きな予感を残して、幕は下ります(実際には幕は無いけど)。

 内野さんが出るから、と見に行ったお芝居でしたが、内野さんがどうこうというより(もちろん、内野さんの見所も満載でしたが…内野さんの印象については、また別に書きます)、このお芝居全体を味わうことが出来ました。「1回しか見られないから」と意気込んで見に行きましたが、1回だけでも十分満たされる作品だったと思います。1回だけでは、劇中の歌を全部覚えられない、ということだけがちょっと残念かな…。
 また機会があったら、井上ひさしさんのお芝居を見てみたいと思いました。

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観劇/鑑賞記」カテゴリの記事

コメント

あきこさま、こんばんは〜
すでにプログのページも後ろにずれてしまって今ごろコメント書くのもまずいのかもしれないんですが、観劇をご一緒させていただいたといのに書き込みが遅れて申し訳ありません(>_<)
内野さんのトート閣下からちょっと抜けてる陸軍工作員への見事な変身にあっけを取られてからはや1週間を過ぎてしまいました。。
でもなんだかもっと前のような気もしてます。
それくらい、夢中になってしまった舞台でしたね。
細かな内容はあきこさまがすでにお書きになっているとおりで、本当に、舞台中の歌やそれぞれのキャラクターが生き生きと一生懸命にその時を過ごしていた様子がとてもよく表されていて、すばらしい舞台でした。
私もあきこさまと同じく内野さんが目的で観に行った舞台でしたが、物語も他の役者さんたちの芝居もすばらしくて、終わってみれば胸いっぱい、楽しかったな〜、でも最後はしんみりと心に残る印象深い舞台でした。
劇場を後にした頃はそれで満足していたんですが、帰りの電車でプログラムを読んでいると、ふつふつともう一度見てみたいと思ってしまうところが困りますね。確か翌日辺りが千秋楽;^_^A こういうとき、舞台って映画と違ってあとでビデオを見るとかできないところが切ない(笑)
観劇経験の浅い私ですが、最近ハムレットのビデオを見たり、今回の井上ひさしさん作の舞台を観たり、それぞれ心をガシっとつかまれることがあっていよいよ舞台モノにはまっていきそうです。コワイコワイ。

話がずれましたが、箱根強羅ホテルは観に行って本当によかったです。お誘いいただいたあきこさまに本当に感謝です(^.^)/ 本当にいい舞台でしたね。
手ぬぐいが似合いすぎる短髪内野さんには本当に驚かされましたが(笑)、あれでまた彼の俳優としての奥深さを垣間見ることができました。
彼の舞台、またこれからも追いかけて行きたいです。
舞台の前後にまたお話が楽しくて時間を忘れそうになるのがいつも反省点なのですが、素敵な時間をともに過ごさせていただいて、本当にありがとうございました。
また次回もぜひご一緒できるチャンスがありますよう、せつに願っております♪

聡子さま、こんにちは!
 コメントありがとうございます♪
 でもそんなに恐縮しないでくださいませ、私も私のペースでやっているサイト&ブログですから、聡子さまも聡子さまのペースでなさってください(^^)。コメントを投稿していただくと、管理者にはメールでもお知らせが来るので、どんなに昔の記事にコメントしてもらっても大丈夫ですよv

 「箱根強羅ホテル」は、大型ミュージカルのような華やかさはないけれど、じわっと心に染み入る舞台でしたね。戦争ものでも、こういう感じなら、何度でも見たいです。ゲラゲラ笑って、しんみりして、「ああ、馬鹿だったね、私たちは」って素直に思えるような。

 内野さんの今後の舞台は9月の「エリザベート」そして1月「ベガーズオペラ」ですね。どちらも1ヶ月にも満たない公演期間で、なかなか苦しいですが、チケ取りに精を出したいと思います。特に「ベガーズ」は、日本初演だし、演出はレミゼのジョン・ケアード氏だし、島田歌穂さんや橋本”ピエール”さとしさんも出られますからね、楽しみです♪是非ご一緒しましょうね!!

 そして聡子さまにコメントいただいて、「あ、そうだ、内野さんの感想を別に書くって言ってたよな、自分」って思い出しました。ま、マイペースということで、、、(^^;

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