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2006年3月 6日 (月)

アルジャーノンに花束を

 東京千秋楽、開演前の博品館劇場は、なんだか霞がかかっていて、後方席だった私と友人の位置からは、舞台もかすんで見える位。(3/7、さらに加筆しました。一応終了。)

「ドライアイスかな?」
「それにしては、暑いよね(会場内が)」
「東京楽の、観客の熱気だったりして(笑)」
「演出かな?チャーリーが賢くなるにつれて、霧が晴れるの。」
「でも、これだけ立ち込めてると、晴らすのが大変そう。」
「突然、空調がぐおぉーー、って(笑)」
「単に火事だったりしてね(笑…ってる場合じゃないよ;)」

 この日が最初で最後の観劇だった私たち、おそらくはリピーターの真っ只中で、こんなおバカな軽口をたたいておりましたが。ええ、単に、舞台全体を通しての演出でした。照明を、ソフトにする効果。チャーリーの知能程度に合わせて濃度が変わることは、さすがに無かったです;
(とりあえずここまで。続きはまた後ほど…って、全然本題に入ってないし!)

------(続きです)-------

 何かの記事で、演出の荻田氏が「浦井君がチャーリーなら、(舞台化が)できると思った」と言っているのを見ましたが、なるほど。チャーリーの、手術前の純真無垢なところも、超人的知能を獲得してからの怜悧な感じ、でも人間的にはまだまだ思春期の少年のようなところも、浦井君の透明でピュアな雰囲気によく合っていたと思います。
 主役の他では、安寿ミラ@キニアン先生、ストラウス博士@宮川浩、戸井勝海@ニーマー教授あたりが、メインのキャストでしたが、いずれも好印象でした。特に戸井さんは、ニーマー教授の「ちょっと嫌なヤツ」という感じがよく出てて、歌も上手くて良かったです。(余談ですが、宮川さんと戸井さんは、二人ともマリウス経験者なんですよね)
 
 さらに続き。
 浦井君以外のキャストは、1人2役や3役をこなします。舞台上でそのまま着替えて、他の役になったりします。たいていそんな時は、現在の話から、チャーリーが思い出した昔の記憶の話に変わる時だったりするので、時々あれ?と混乱しましたが、前の日に原作を復習してたおかげで、ついていけました(笑)。まあ、場面転換の時は、音楽や照明も変わるので、大丈夫ですけどね。
 宮川さんはストラウス博士/パン屋のドナーさん/チャーリーの父親マットをやりますが、この3人は、皆チャーリーにはどちらかと言うと好意的な人間です。戸井さんのニーマー教授/パン屋のギンピイは、チャーリーにちょっと辛く当たることもある役。安寿さんは、チャーリーが心から慕う先生役と、幻想の中の母親ローズ役で、どちらも、チャーリーの人生に大きな影響を与える女性。ということで、割と自然な感じのキャスティングでした。

 …自分で書いててまだるっこしいなと思っているのですが、この作品、何ぶん原作がスゴすぎるので、感想と言っても、原作の感想なのか、舞台の感想なのか、わからなくなってしまいそうなんですよね。舞台を1度しか見られなかったというのもありますけど、出来れば再演、再々演、と回を重ねていくのを見てみたいです。
 特に浦井君に関しては、ハマり役には違いないけど、まだまだ発展途上!という感じがしましたので、ルドルフ役ほど頻繁じゃなくてもいいけど、もっと回数こなして、成長する浦井チャーリーを見ていきたいなー、という思いがします。地方も含めて18回でおしまい、というのはもったいない…。再演を、切に希望します。
 初主演でこんなにいい役に出会えた浦井君、彼もまた恵まれているのではないかなあ。悲劇的なルドルフ役で抜擢された役者さんって、その後は結構運がいいのかな?

 ひとつだけ。帰ってきたチャーリーに対する、ドナーさんの「おまえは根性があるなあ!」というセリフ、私としてはもう少し、しみじみと語りかけて欲しかったなあ。いや、大声でこのセリフを言い、両手をぐわっと広げて迎えるドナーさんもありだとは思うけど。ここは、それまで事情を知らなかったドナーさんが、短い間に人生の全てといってもいい位のことを経験した挙げ句、元通りになってしまったチャーリーのことを、全て知った上で再び受け入れるところなので、すごくいろんな思いの込もった言葉だと思ったんだけど。原作では、チャーリーによる経過報告書で「ぼくにおこたことを話したらとても悲しそうなかおしてぼくの肩に手をのせてチャーリイおまえわ根じょがあるなといった。」と書かれている所なのです。
 まあこれは、典型的な「予習による弊害」かもしれません(苦笑)。このシーン、原作では結構な泣きポイントだったもんで;;;舞台では、ドナーさんについては、そこまで深く掘り下げた作りにはなっていないのかもしれないので、何回か見れば慣れるのかも。やっぱり、再演希望です。

 ラストシーン。希望が持てる感じで良かったです。それまでのあれやこれやをくぐり抜けて来た最後に、明るい光の中で微笑むチャーリーは、浦井君ならではの透明感が生きていて、爽やかでした。それまでにチャーリーが知った苦しみも、彼の変貌によって態度が変わっていった、周りの人々の罪深さも、またチャーリー自身の罪も、全て浄化してしまうようなラストだったと思います。

 

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